小学校5年生の短距離走学習後の感想文のテキストマイニング
○伊藤宏(静岡大学)
本研究は、5時間の短距離走を学習する5年生の児童33名を対象に、短距離走で最大速度を高めることを目指した学習内容を、児童自らがスピード曲線を作成し、その分析から自分の走り方を考察して教師とともに学習内容を作成し、学習した場合、その学習効果はどのようになるのかついて分析考察を行った。これまで学習効果を、50m走タイム、速度、歩幅、歩数頻度の変化、意識調査(SD調査などの定量分析)などで判断してきた。今回は、児童の学習後の感想文に焦点を当て、テキストマイニングを行った。テキストマイニングは、文章(テキスト)を分析し、その中から有益な知識や情報を取り出す(マイニング:mining)という手法で、分析には、PASW Text Analytics for Surveys 3.0.1J(SPSS、TASと記す)を用いた。手順は、各授業終了ごとの学習内容や感想を表計算ソフトExcelに記入し、TASで分析を行なった。
その結果、1時間目では、しっぽ取り、変形ダッシュ、棒キャッチなどでの学習が楽しかったという内容から、5時間目では、できるようになる、する、思うなど練習を考えてやったから楽しかったという思いに変わっていた。
サッカーにおける有効な攻撃について分析するための要約統計量を表す尺度「プレー重心」の作成
◯樋口智洋(早稲田大大学院)、堀野博幸(早稲田大学)
本研究では、UEFA Champions League 2008-09(以下CL)の決勝トーナメント全29試合を使用して「プレー重心」の作成を試みた。フィールドを32分割して「ボール奪取地点」と「シュートが放たれた地点」を調べ、そこから「ボール奪取重心」と「シュート重心」を算出した。「ボール奪取重心」と「シュート重心」に関して、CLの対象16チームについて調べた。その結果、「ボール奪取重心」に関しては、各チームともセンターサークル内敵陣側付近に、「シュート重心」に関しては、ペナルティエリア内に集中した。これらの結果はそれぞれ、吉村ら(2002)の「有効な攻撃は、ハーフウェイライン近辺でのボール奪取からスタートしている」という報告と、竹内ら(2001)の「現代サッカーにおける得点の多くはPA内のシュートからうまれている」という報告と合致した。このことから、「プレー重心」は、エリアごとに散布したプレー回数の要約統計量を示す尺度として有用性があるといえる。
卓球のフォアハンドドライブ打法における打球直前の動作修正
○吉田和人(静岡大学)、杉山康司(静岡大学)
本研究では、卓球のフォアハンドドライブ打法において、イレギュラーバウンドに対応して、打球直前の動作修正がどのように行なわれるかについて実験的に検討した。被験者は、卓球選手3名であった。試技は、イ)通常のボール(レギュラーバウンド課題)と、ロ)イレギュラーバウンドが発生しやすいように、表面を凹凸に加工したボール(イレギュラーバウンド課題)に対する強打とした。ラケットの動き、ボールの動き、上肢の動き、上肢の筋活動、および選手の内観を測定した。その結果、イレギュラーバウンドに対応した打球直前の動作修正時には、1)肩関節周りのスイングを減速し、前腕の回内・回外によりラケット面の向きを変える、2)膝の屈曲などによりスイングの軌道を変える、などが観察された。レギュラーバウンド課題時の各データとの比較から、卓球選手は、イレギュラーバウンドを知覚した時点から打球までの時間と、遂行中の打球動作の力学的特性などとの関係から、状況に応じた瞬時の動作修正を行なっていると推察された。
コメント by 吉田和人(静岡大学) — 2010/1/14 木曜日 @ 10:46:46
主観的努力度の変化が泳動作に与える影響について
◯大庭昌昭(新潟大学)、佐藤大輔(新潟医療福祉大学)、下山好充(新潟医療福祉大学)
本研究の目的は、主観的努力度の変化がクロールと平泳ぎの泳動作に与える影響について検討することであった。日頃より十分にトレーニングを積んでいる大学競泳選手22名を対象とした。全力に対して70%、80%、90%、100%の努力度での25m泳を行った。各種目とも100%努力は最後とし、その他はランダム実施とした。各努力度の泳速度、ストローク頻度、1ストローク中の局面構成(リカバリー局面割合、グライド局面割合、推進局面割合)を算出し、努力度の変化が泳動作に与える影響について分析を行った。その結果、両種目ともストローク頻度の上昇が泳速度の上昇に繋がることが確認されたが、その程度に違いがあることが明らかとなった。また局面構成では、クロールでは割合が変化しない局面(リカバリー局面)が存在するが、平泳ぎでは全ての局面の割合が変化した。これは、クロールの推進と平泳ぎの推進を生み出す技術的特性の違いが影響しているものと考えられる。したがって、レースやレースペースのトレーニングでは、以上のような違いに十分配慮する必要がある。
コメント by 大庭昌昭 — 2010/1/20 水曜日 @ 14:47:22
テニスにおけるスプリットステップの機能について
○津田 恵実(筑波大学)、谷川 聡、河合 季信、本間 三和子、図子 浩二、松元 剛(筑波大学大学院人間総合科学研究科)
本研究はスプリットステップの機能を明らかにし、指導上の示唆を得ることを目的とし、1)スプリットステップがゲームに及ぼす影響(実験1)、及び 2)レシーブから見るスプリットステップの機能(実験2)について実験を行った。実験1では、ボールを打つまでの段階で遅れが生じたことによる使用球種の変化、及びレシーブミスに増加が見られ、実験2では、スプリットステップを抑制したことでレシーブを行うための技能であるボディワーク(軸足設置、打点、体重移動)の発揮を妨げた結果となった。
以上より、スプリットステップは技術発揮のためのボディワークを円滑に行う機能を持つことが明らかとなり、スプリットステップを単一のものとして扱うのではなく、①軸足の設置、②打点の位置、及び③体重移動の観点を踏まえたトレーニングを行っていくことがより効果的な指導につながると考えられた。
コメント by 津田 恵実 — 2010/1/20 水曜日 @ 22:17:50
体操競技における技の表記に関する研究
○吉本忠弘(北海道教育大学釧路校) 斎藤卓(鹿屋体育大学) 佐藤晋也(北翔大学短期大学部)
体操競技、フィギュアスケートなど、演技の出来映えを採点し、評定値を算出して勝敗を決定する競技領域は、評定競技領域と呼ばれている(金子:2002)。評定競技領域において選手は、限られた演技空間および演技時間内で、複数の技で演技を構成する。その前提となるのが、技のトレーニングであることはいうまでもない。
技のトレーニングにおいて選手、コーチは何よりも先ず、習得目標とする技の課題性を把握し、次に技の課題を合理的に解決するための動き方のトレーニングに入る。競技に当たっては、審判員、選手、コーチによって技の課題の共通理解が図られる必要があり、これを支えているのが技の表記である。
本研究は、男子体操競技のゆか運動において「ブレイクダンスの変形」と表記されている技に関して、技の構造体系論的立場(金子:1974)から技の課題性を明らかにし、この技の名称さらに構造体系論的位置づけについて検討することを目的とする。
コメント by 吉本忠弘 — 2010/1/21 木曜日 @ 9:37:16
小学校5年生の短距離走学習後の感想文のテキストマイニング
○伊藤宏(静岡大学)
本研究は、5時間の短距離走を学習する5年生の児童33名を対象に、短距離走で最大速度を高めることを目指した学習内容を、児童自らがスピード曲線を作成し、その分析から自分の走り方を考察して教師とともに学習内容を作成し、学習した場合、その学習効果はどのようになるのかついて分析考察を行った。これまで学習効果を、50m走タイム、速度、歩幅、歩数頻度の変化、意識調査(SD調査などの定量分析)などで判断してきた。今回は、児童の学習後の感想文に焦点を当て、テキストマイニングを行った。テキストマイニングは、文章(テキスト)を分析し、その中から有益な知識や情報を取り出す(マイニング:mining)という手法で、分析には、PASW Text Analytics for Surveys 3.0.1J(SPSS、TASと記す)を用いた。手順は、各授業終了ごとの学習内容や感想を表計算ソフトExcelに記入し、TASで分析を行なった。
その結果、1時間目では、しっぽ取り、変形ダッシュ、棒キャッチなどでの学習が楽しかったという内容から、5時間目では、できるようになる、する、思うなど練習を考えてやったから楽しかったという思いに変わっていた。
コメント by 伊藤 宏(静岡大学) — 2010/1/21 木曜日 @ 11:42:46
エリート男子バスケットボール選手における最大酸素摂取量の測定と全身持久力ガイドライン作成の試み
〜マルチステージ20mシャトルランテストによる目標値の提示〜
○小山孟志、陸川章(東海大学)、小林唯(東京家政大学)、吉本完明(青山学院大学)、桜庭景植(順天堂大学)
本研究の目的は、国内のエリート男子バスケットボール選手を対象として、最大酸素摂取量を測定するとともに、最大酸素摂取量を推定するフィールドテストである「マルチステージ20mシャトルランテスト(以下、マルチシャトルランとする)」に着目し、バスケットボール選手が獲得すべき全身持久力の具体的な目標値をポジション別に提示することを目的とした。
その結果、トレッドミルを用いた漸増負荷テストから得られた最大酸素摂取量とマルチシャトルランの本数の間には有意な正の相関関係が認められた(p<0.01)。また、諸外国のデータと比較すると、センターポジション選手の最大酸素摂取量が低い傾向であった。本研究の結果を踏まえ、バスケットボール選手のマルチシャトルランを用いた全身持久力のガイドラインモデルを作成した。
コメント by 小山 孟志 — 2010/1/21 木曜日 @ 11:56:04
サッカーにおける有効な攻撃について分析するための要約統計量を表す尺度「プレー重心」の作成
◯樋口智洋(早稲田大大学院)、堀野博幸(早稲田大学)
本研究では、UEFA Champions League 2008-09(以下CL)の決勝トーナメント全29試合を使用して「プレー重心」の作成を試みた。フィールドを32分割して「ボール奪取地点」と「シュートが放たれた地点」を調べ、そこから「ボール奪取重心」と「シュート重心」を算出した。「ボール奪取重心」と「シュート重心」に関して、CLの対象16チームについて調べた。その結果、「ボール奪取重心」に関しては、各チームともセンターサークル内敵陣側付近に、「シュート重心」に関しては、ペナルティエリア内に集中した。これらの結果はそれぞれ、吉村ら(2002)の「有効な攻撃は、ハーフウェイライン近辺でのボール奪取からスタートしている」という報告と、竹内ら(2001)の「現代サッカーにおける得点の多くはPA内のシュートからうまれている」という報告と合致した。このことから、「プレー重心」は、エリアごとに散布したプレー回数の要約統計量を示す尺度として有用性があるといえる。
コメント by 樋口智洋 — 2010/1/21 木曜日 @ 12:46:40
東大エゴグラムを利用した大学女子ソフトボール選手の性格特性
〇木田京子・中窪美紗・加藤千明・加納亜紀・衣笠治子(園田学園女子大学)
TEG東大エゴグラムを利用し,大学女子ソフトボール選手の性格特性をポジション,レギュラー群/非レギュラー群及び学年で,比較した。その結果,1)学年別で有意(p<0.05)に差が出たのは,CP(批判的親)尺度であり,1年生より4年生の方が責任感が強かった。2)ポジション別では,CP尺度において外野手がスタッフより有意に高く,また,AC尺度も外野手はスタッフより有意に高くなった。スタッフは外野手と比較し,自己主張が少なく,他者を優先するタイプ,一方外野手は理想を追い責任感を感じるタイプであると推察される。3)レギュラーと非レギュラーの違いでは有意差がみられなかったが,CP・A・FCはレギュラー群が高い傾向があった。4)本研究における被験者集団はCPとFC(自由な子供),及びA(成人)とNP(養育的親)にそれぞれ有意な正の相関がみられた。これらにより,責任感の強い者は同時に行動的であり,世話好きな者は同時に現実的な性格であることがわかった。今後これらの性格特性を把握した上で,指導をしていくことが,効果的と考える。
コメント by 木田京子 — 2010/1/21 木曜日 @ 12:48:48
大学アイスホッケーにおける勝敗因に関する一考察
○鎌田敏弘(筑波大学)、谷川 聡、本間 三和子、図子 浩二、松元 剛、河合 季信(筑波大学大学院人間総合科学研究科)
ゴール型のスポーツは、選手やボールの位置によって状況がめまぐるしく変化するため、その構造を明らかにするための研究方法も様々である。しかし、アイスホッケーにおいてはゲーム分析、特に勝敗因に関する研究が十分にされているとは言い難い。そこで本研究ではアイスホッケーにおけるゲーム分析の基礎的知見を得るために、ある大学アイスホッケー部のゲームを分析し、勝敗に関わる要因について明らかにすることを目的とした。
その結果、以下の二点が明らかになった。1)シュートの成否に関わらず、シュート数を増やすことが得点数を増やし、勝利につながる。2)シュートの決定率では、ゴールに近いエリアからのシュートの決定率が高く、特にリバウンドからの決定率が高かった。しかしこれは、得点方法としては不確実な方法であると指摘されているため、キーパーの「不正対」を起こさせる戦術行動を選択する必要がある。したがって、以上のようなシュート全体に関わる評価をすることが、勝敗に関わるゲーム分析として有用である。
コメント by 鎌田敏弘 — 2010/1/21 木曜日 @ 17:35:53
テニスにおける電子スコアブックの開発と実践への応用
−データ出力プログラムの開発と課題について−
○高橋仁大(鹿屋体育大学)
本研究は、高橋ら(2006)が開発したテニスの電子スコアブックに関して、新たにデータ出力プログラムの開発を行ったものであり、その開発過程と実践への応用事例について報告する。電子スコアブックはテニスのゲームに関する基礎情報(ゲームの形式や対戦するプレーヤーの情報など)と、ゲーム中の様々なプレーの情報について記録する。ゲーム中の情報は、打球のタイミング、最終ショットの種類と結果などである。それらの情報を基に、プレーヤーにフィードバックするためのデータ出力プログラムの開発を行った。データの出力にあたっては、テニスのゲームを評価するにあたり一般的に用いられている指標に加えて、電子スコアブックで特徴的に算出することが可能な、ショット時間と最終ショットの頻度を指標として採用した。データ出力プログラムの開発にあたっては、電子スコアブックの開発環境であるMicrosoft Excelのマクロ機能を用い、新しいファイルにデータを出力する方法を採用した。また本研究で開発したデータ出力プログラムを、実際の指導現場で活用した。
コメント by 高橋仁大 — 2010/1/21 木曜日 @ 18:27:11
なわとび運動における三重跳びの指導方法に関する研究
〜「ゆっくり二重跳び」による動きの変化〜
○大塚隆(東海大学体育学部)、宮崎 彰吾(東海大学大学院)
本研究は、なわとび運動の三重跳び(三回旋一跳躍)の指導方法の一つである「ゆっくり二重跳び」に着目し、指導前後における動きの変化を観察し、この指導方法の有用性を考察することを目的とした。
二重跳びはできるが、三重跳びができないという被験者5名に対して「ゆっくり二重跳び」の練習を5分間行ったところ、すべての被験者において、三重跳びができるようになった。指導による動きの変化として、跳躍前の深い沈み込み、宮中局面での深い膝のかかえ込み姿勢、滞空時間の増大が特徴として挙げられた。これらのことから、「ゆっくり二重跳び」の練習によって、踏み切りのタイミングや跳躍最高点でのなわの位置に変化が現われ、それが三重跳びの成功につながったものと推察された。しかし、着地動作の先取りが遅れ、二回目の跳躍ができないという特徴も見られた。
コメント by 大塚 隆 — 2010/1/21 木曜日 @ 18:56:19
走幅跳における着地動作の指導事例の検討
○木野村嘉則(茨城高専 非常勤講師)
技術指導において目標像の提示は効果的な指導にとって不可欠である(Tidow 1981)。本研究では筆者が行った八種競技選手1名への走幅跳の技術指導を対象とし、指導の際に設定した目標像とその技術指導に関して検討することを目的とする。
選手に対する目標像を設定する際には、課題の解決に対して合理的な仕方である必要がある(マイネル 1981)が、単純にその競技の成果主義的な合目的性原理だけで仕方を設定するわけにはいかない(金子 2009)。選手がスポーツ技術を身につけるには技術達成力が不可欠となり(朝岡 1999)、選手の状況に応じた目標像を設定する必要がある。
そこで筆者は、競技会までの時間、選手の能力を考慮し、シッティングスタイルの着地動作を目標像とし技術指導を行った。目標試合であった競技会において、着地の改善の兆しが現れてきたものの、以前の欠点に近い動作の特徴が現れ、パフォーマンスは低下した。効果的な指導を行うには、選手の状況によって目標像の変更を行うことや、トレーニング課題に達成が容易な小さな段階を設定する必要があるだろう。
コメント by 木野村嘉則 — 2010/1/21 木曜日 @ 22:48:12
ジュニアテニス選手におけるテニスとショートテニスのゲーム様相に関する研究
○小澤宏幸(筑波大学)、河合季信、本間三和子、図子浩二、松元剛、谷川聡(筑波大学大学院人間総合科学研究科)
ジュニアテニス選手がショートテニスを行うことの有効性を明らかにするため、ジュニアにおけるショートテニスのゲームがテニスのゲームに比べてどのように変化するのかを明らかにし、トッププロにおけるテニスのゲームと比較・検討することを目的とした。ジュニアの調査は県大会上位進出レベルの男子8名を対象とした。1set matchのテニスの試合とショートテニスの試合を行い、ゲーム様相を調査した。トッププロの調査は、世界ランキング1位から8位の男子8名を対象とし、グランドスラム公式HPのMatch Summaryを基にゲーム様相を調査した。ジュニアテニス選手において、テニスからショートテニスへの規格変更により、ダブルフォルトが減り、サービスエースが増え、ウィナーが増え、ネットアプローチが増え、ラリーテンポが上がった。これらの変化によって、ジュニア選手のショートテニスとトッププロ選手のテニスに対応関係が見られたことから、ジュニア選手がテニスのトレーニングにショートテニスを用いることの有効性が示唆された。
コメント by 小澤宏幸 — 2010/1/22 金曜日 @ 0:20:27
横方向への移動に関する動作分析
-第1歩目の踏み出し動作の距離、方向および姿勢に着目して-
〇縄田亮太(九州共立大学)、前田明(鹿屋体育大学)
本研究は、横方向への踏み出し距離、方向および姿勢がパフォーマンスに及ぼす影響を検証することを目的とした。実験は右方向に右足の1歩の踏み出し動作とした。開始は、棘果長の半分の足幅で構え、踏み出し距離も棘果長の半分の長さとした。なお、膝関節は伸展状態と規定し、これを基本条件とした。また、距離、方向及び姿勢条件で行わせた。それらを2枚の多分析フォースプレートを用い、1000Hzで軸脚と踏み出し脚を各々測定した。分析項目は踏み出し脚における鉛直方向の床反力とし、離地から接地までのパフォーマンス時間を比較した。結果は基本条件に比べ、距離条件と姿勢条件では長く、方向条件では短くなる可能性が示唆された(n=1)。当日に被験者を追加し、結果を再提示する。
コメント by 縄田亮太 — 2010/1/22 金曜日 @ 8:48:21
水着の形状と素材が競泳のパフォーマンスに与える影響
○谷川哲朗(京都工芸繊維大学大学院) 生田泰志(大阪教育大学)
本研究は、北京オリンピック前に日本中で騒がれたスピード社の低抵抗水着の効果を検証することを目的として実施された。なお、実験は2008年夏に実施したために、LZR RACERの入手が困難な時期であったことから、その前のモデルである、FS-Proを用いて実施した。実験では、FS-Proのハーフ・スパッツ、ロング・スパッツ、ロング・ジョンの3種類および日常のトレーニングで使用することが多いボックス水着1種類の計4種類の比較を行った。実験試技は水着の影響によってパフォーマンスがどのように変化するのかを検討するために、5種類のテストを設定し、水着を変えて実施した。その結果、FS-Proの3種類の水着はボックス水着と比較してパフォーマンスが大きく向上することが確認された。また、水中および水上からのスタート後、グライド姿勢(けのび姿勢)を行うテストとドルフィンキックを行うテストにおいて、FS-Proの3種類の水着間にパフォーマンスの違いはみられなかったが、スイムのテストにおいてはハーフ・スパッツよりもロング・スパッツおよびロング・ジョンはパフォーマンスが向上することが明らかとなった。
コメント by 谷川哲朗 — 2010/1/22 金曜日 @ 9:28:54
バスケットボールのフリースローにおける上肢関節運動の特徴
○元安陽一(早稲田大学大学院)、倉石平、川上泰雄、矢内利政(早稲田大学)
本研究は、バスケットボール競技選手と未経験者を対象にフリースローにおける上肢関節運動の特徴を明らかにすることを目的とした。関東大学バスケットボール連盟2部リーグに所属する者10名(A)と、バスケットボールを競技として行った経験がない者10名(B)にフリースロー30本を行わせ、電磁ゴニオメータを用いて動作中の関節可動域を計測した。肘伸展可動域(A:77±11°、B:70±6°)に群間差はなかったが、手関節掌屈可動域(A:92±23°、B::46±9°)については競技選手が未経験者より有意に大きかった。一方で上腕内旋可動域(A:5±1°、B:15±2°)については競技選手が未経験者より小さかった。また、前腕回内可動域(A:14±1°、B:16±3°)に群間差はなかったが、リリース時の回内角(A:151±12°、B:136±15°)については競技選手が未経験者より回内位にあった。これらの結果は、未経験者の動作は肘伸展運動に肩の回旋を伴った立体的な上肢運動であるのに対して、競技選手の動作は肘や手首の屈曲伸展からなる押し動作のような平面的な上肢運動であったことを示す。
コメント by 元安 陽一 — 2010/1/22 金曜日 @ 10:10:32
耐乳酸トレーニング中およびレース後の血中乳酸濃度と記録の関係
―大学生競泳選手を事例とした1シーズンを通した分析―
○仙石泰雄 高野千春(平成国際大学) 椿本昇三(筑波大学)
本研究は,耐乳酸トレーニングであるゴールセット(GS: 6t×50m×3set)中の血中乳酸濃度(Bla)を1シーズンにわたり測定し,レース後のBlaとの関係およびシーズンを通した変化についての基礎資料を得ることを目的とした.2009年10月から2010年3月までの冬季シーズンにおいてH大学水泳部で実施したGS(計9回)に参加した競泳選手3名を対象とした.各GS中の平均泳タイムとレース記録およびGS中とレース後のBlaの関係を分析した.その結果、100mバタフライを専門とする女子選手において先行研究と同様にGS中の平均泳タイムの向上(0.3 sec)とレース記録の向上(0.64 sec)に関連性は認められた.しかしながら, 12月のレース後と直前のGS後のBlaは13.9 mmol/lと一致したものの,1月のレースではGSにおけるBlaとの関連性は認められなかった(それぞれ13.1, 14.8 mmol/l).学会大会では,3月までの分析結果を含め,GS中およびレース後のBlaと記録との関係について報告する.
コメント by 仙石泰雄 — 2010/1/22 金曜日 @ 10:11:01
球技系スポーツ選手における疾走加速能力に関する研究
○篠原康男(神戸大学大学院)、前田正登(神戸大学)
ほとんどの球技系スポーツ種目では、短い距離をできるだけ速く疾走するだけでなく、より早く最大疾走速度に到達させることも必要となる。また、疾走が始まってから最大スピードに達するまでの加速様態はスポーツ種目によって異なることが予想される。本研究では、球技系スポーツ選手の疾走加速様態を明らかにし、それぞれのスポーツ種目の疾走加速特性を探ることを目的とした。被験者は、大学のサッカー部、野球部、ラクロス部に所属する選手(球技選手群)とした。また、陸上競技部に所属する短距離選手(陸上選手群)を比較対照のモデルとした。被験者には、静止状態からできるだけ早く最大スピードに達するように約50mの区間を全力で疾走させた。その際、速度測定器を用いて試技のスタートから疾走が終了するまでの全てにおいて走速度を計測した。得られた疾走速度曲線から、陸上選手群と球技選手群の比較を行い、スポーツ種目ごとの疾走加速特性を探った。その結果、球技選手群と陸上選手群の疾走加速様態の違いは疾走開始から2秒間に見られた。
コメント by 篠原康男 — 2010/1/22 金曜日 @ 10:47:37
加速度計を用いた砲丸投げのPush-off技術および体幹の捻り動作の評価
○田原亮二(福岡大学) 下永田修二(千葉大学) 田口正公(福岡大学)
本研究は砲丸投げのグライド投法において、加速度計を用いて腰部、肩関節、肘関節および手関節で計測された加速度データからその技能を評価することを目的とした。被験者には大学生競技選手3名(男性2名、女性1名)を採用し、2種類の実験において、それぞれ10回の全力投擲を行わせた。加速度計は実験1では肩峰と腸骨稜上(腰部)に、実験2では尺骨の遠位端(手首)と尺骨の近位端(肘)に貼付し、サンプリング周波数1000Hzにて計測を行った。砲丸投げを専門とする女性競技者は手首と肘の加速度のピークに位相差がみられたが、十種競技を専門とする男性競技者2名には位相差は認められなかった。対照的に肩と腰部での測定において、男性競技者の加速度のピークに位相差はみられず、女性競技者には位相差が認められた。これらの結果はグライド投法での腕部におけるPush-off技術と体幹の捻り技術を反映したものであると考えられる。また、この測定方法は即時的な技能評価への応用が期待できる。
コメント by 田原亮二 — 2010/1/22 金曜日 @ 11:38:34
バスケットボール競技におけるシュートに対峙するディフェンス方法に関する一考察
○原田博貴、元安陽一(早稲田大学大学院)、倉石平(早稲田大学)
本研究は、ゲーム中におけるシュートに対峙するディフェンス方法を分類し、比較することを目的とした。対象は北京オリンピック男子バスケットボール競技全38試合とした。ジャンプし、ボールに向かって腕を伸ばした状態を「コンテスト」、ジャンプせずにボールに向かって腕を伸ばした状態を「ハンド」、ジャンプせずに腕も伸ばしていない状態を「ノーハンド」とした。それぞれのディフェンス方法について「シュート成功率」とシューターがリバウンドを獲得した「オフェンスリバウンド獲得率」を算出した。得られた結果は以下の通りである。
1.コンテストでのシュート成功率は36.9%であり、ハンドでの48.1%に対して11.2ポイント、ノーハンドでの58.5%に対して21.6ポイント有意に低い値を示した。
2.オフェンスリバウンド獲得率についてはディフェンス方法の違いによる差異は小さかった。
以上の結果から、ゲーム中におけるシュートに対峙するディフェンス方法として、コンテストが他のディフェンス方法よりも有効であることが検証された。
コメント by 原田博貴 — 2010/1/22 金曜日 @ 12:02:59
テニスにおけるボレーの中核技術に関する研究
○ 三橋大輔(東海学園大学)、山田幸雄(筑波大学)
本研究の目的は、テニスのボレー技術に優れる被験者を対象にハイボレー、ミドルボレー、ローボレーの3種類のボレー動作を比較する事でボレーの共通部分とも言うべき中核技術の抽出をし、ボレー技術指導の基礎資料の一部の提供を試みることである。被験者は全日本学生レベルの男子学生テニス選手5名であり、指導者がボレー技術に優れていると判断した選手である。その結果、1)ラケットは常に身体(両肩を結んだライン)より前にある、2)打点は身体重心より前にある、3)テイクバック局面において上胴についてはネットに対し約60°右旋しインパクト局面ではそこから約20°左旋回した状態でボールを捕らえていた、4)前腕とラケットのなす角度はインパクト局面以外は約100°に保たれていた、などが認められた。今後はこれらを実際の指導現場において検証する必要があろう。
コメント by 三橋大輔 — 2010/1/22 金曜日 @ 13:40:31
バスケットボール選手のドリブル走速度と肩の水平回転角度の関係
○藤井慶輔(京都大学大学院)、山田陽介(福岡大学大学院)、小田伸午(京都大学大学院)
一流バスケットボール選手は、単純な走動作とほとんど変わらない走速度でドリブル走を行なうことができる。ドリブル走を行なうと、単純な走動作のように腕を振ることができず、単純な走動作とは異なる身体の使い方が必要になる。本研究では熟練者群と非熟練者群における単純走とドリブル走との間の、走速度と肩の回転の関係について比較検討を行なった。
走速度は熟練者・非熟練者ともにドリブル走で有意に低下したが、単純走からドリブル走への速度低下率は非熟練者が熟練者よりも有意に高い値を示した(p<.05)。分散分析を行なった結果、熟練者は肩の回転の振幅がドリブル走で有意に増加した(p<.01)。さらに相関分析を行った結果、単純走に比べドリブル走で走速度が低下した被験者は、肩の回転角度も有意に低下したことが明らかになった(p<.05)。
以上より熟練者は、肩の回転を大きくすることでドリブル走速度の低下を抑えた可能性が示唆された。現場では肩の水平回転動作に着目してドリブル走の練習を行なえば、ドリブル走が速くなるかもしれない。
コメント by 藤井 慶輔 — 2010/1/22 金曜日 @ 14:44:35
日本体育大学海浜実習における遠泳の泳軌跡調査
◯伊藤雅充、岩原文彦、青山健太、木村直人(日本体育大学)
2008年度日本体育大学海浜実習で行われた遠泳の泳軌跡を小型GPS装置(Foreathlete301, Garmin)を用いて記録した。遠泳は隊列を組み行われるが、GPS装置は先頭を泳ぐリードマンの頭頂部に取り付けた。得られた緯度、経度情報をもとに、泳距離、泳速度、方向転換の回数と角度を求めた。最も泳力のあるグループであるA級の1セッションの遠泳距離は平均1.35±0.24kmで、次のグループであるB級(1.03±0.13km)よりも1’%水準で有意に長い距離を泳いでいた。C級(0.82±0.10km)はサンプル数が少なく、差の検定の対象としなかった。最も泳力の低いD級は隊列を組んでの遠泳訓練は行わなかった。泳速度はA級が最も速く、B級とC級はほぼ同じであった。A級とB級は50~60度の方向転換が最も多くみられたが、C級は20~30度の方向転換が最も多く行われていた。これらの結果を次年度からの海浜実習プログラム改善に役立てた。
コメント by 伊藤雅充 — 2010/1/22 金曜日 @ 14:45:54
棒高跳の助走に関する考察
バー高の上昇によって起こる助走の変化について
〇川口 直哉(筑波大学)、松元 剛、河合 季信、本間 三和子、図子 浩二、谷川 聡(筑波大学大学院人間総合科学研究科)
本研究では世界陸上ベルリン大会の棒高跳選手の助走中のピッチ分析から、選手の助走の特徴およびバー高の上昇によって起こる変化の特徴を明らかにすることを目的とした。その結果、選手のピッチパターンは1)高いピッチを維持する群(上位3選手)、2)一定の割合でピッチが増加する群、3)終盤にピッチが大きくなる群(全員が自己記録)の3種類に分類できた。共通の特徴として、選手はバー高が上昇すると助走全体の相対的ピッチは上昇する傾向がみられたが、失敗したのちの跳躍では助走開始直後のピッチのみが低い傾向がみられた。このことから、選手は高さが上昇するにつれ大きい助走速度を獲得しようとし、助走開始の努力度を下げることで失敗跳躍の改善をしていると推察された。また、3)の選手の跳躍ごとのピッチの変化が小さいことから、助走の安定が達成率の高い結果につながることが明らかにされた。
コメント by 川口直哉 — 2010/1/22 金曜日 @ 14:57:57
バスケットボールの1対1局面におけるオフェンスとディフェンス位置に関する研究
○奥田知靖(北海道教育大岩見沢校)、大場 渉(沖縄大)、黒川隆志・沖原 謙・房野真也(広島大)、塩川満久(県立広島大)、管 輝(広島国際大)
本研究はゲーム中の1対1局面におけるオフェンスとディフェンスのズレについて、1)オフェンスとディフェンスの距離、2)オフェンスとディフェンスのゴールに対する角度差の2点を指標とし、ボールを保持した時のズレがその後のプレーにどのような影響を及ぼすかについて分析した.その結果、ボール保持時にオフェンスとディフェンスの距離が大きいときにはドリブルを選択し、オフェンスとディフェンスの角度差が小さいときにパスを選択する傾向がみられた。ドリブル後のボールリリース時点で、オフェンスとディフェンスの距離及び角度差が小さいときにミスが起こっていた。また、アウトサイドエリアで1対1を行うためには、オフェンスとディフェンスの距離以上に角度差が重要な意味をもつと考えられる。
コメント by 奥田知靖 — 2010/1/22 金曜日 @ 16:21:11
卓球競技におけるフォアハンド連続強打トレーニングの有効性に関する研究
○ 葛西順一、太田 章、勝亦陽一、馬 佳濛(早稲田大学スポーツ科学部)、
鄭 泰應(日本体育大学)
卓球は、サービスに変化があり、相手との距離も短いため、長いラリーが必ずしも続くわけではないが、トップレベル選手同士のゲームでは、ゲーム中に強打対強打の応酬がみられ、白熱のラリーが展開される。このような状況では、プレーヤーの心機能レベルそのものが勝敗を左右するものともいえよう。
今回の実験では、プレーヤーが酸素摂取量(コスメド社製:K4B2)と心拍数(ポーラ社製)の測定機器を身体に装着し、験者が送り出すボールを連続強打した際のプレーヤーの心機能レベルを測定した。その結果、相対的運動強度の高い(心機能が更新する)状況においても、競技レベルの高いプレーヤーは高いパフォーマンスを示し、ゲームのコントロール能力は高いものと推察された。
コメント by 葛西 順一 — 2010/1/22 金曜日 @ 16:39:03
近年における日本トップレベルのラグビーゲームの構造
:世界トップレベルからみたセットプレー,得点,トライの様相について
〇早坂一成(日本大学文理学部非常勤講師)、古川拓生、嶋崎達也(筑波大学体育科学系)
本研究は世界トップレベルと日本トップレベルのラグビーゲームの得点手段や得点数、トライの起点や経過、各セットプレーの頻度や獲得率を分析して、近年のラグビーゲームの構造を探究するとともに、世界及び日本トップレベルの相似点及び相違点を明らかにすることである。標本は計92試合であり、データの有意性はFisherの正確確率検定とt検定を用いた。結果は以下の通りである。
1)セットプレーの様相:キックオフのコンテスト率とスクラムの頻数で日本トップレベルは世界トップレベルに比べ有意に低い数値が認められた。2)得点の様相:1試合における総得点と各得点様式の頻数、比率において、日本トップレベルに比べ世界トップレベルのトライ、コンバージョンに有意に低く、PG・DGで有意に高い数値が認められた。3)トライの様相:トライの攻撃次数別の比率について、日本トップレベルでは世界トップレベルと比べて1~3次に高く、7~9次及び10次以降に有意に低い数値が認められた。
コメント by 早坂一成 — 2010/1/22 金曜日 @ 16:56:41
中学サッカー部員におけるゲーム中の攻撃時における判断力とそのトレーニング効果
~JFAアカデミー福島の攻撃トレーニングの取り組みをモデルとして~
○豊川隼可(岩手大学大学院) 鎌田安久(岩手大学) 栗林徹(岩手大学)
本研究では、一般の中学サッカー部員を対象として、JFAアカデミー福島で強調されている攻撃時の判断を伴う実践的なトレーニングを実施し、攻撃時の判断力やその基盤となる戦術に対する理解力の変化について、さらにはサッカーの重要な要素であるボールスキルと持久的能力へのトレーニングの効果についても検討することを目的とした。その結果、一般の中学サッカー部員の実態については、攻撃時の局面に応じた判断力、動きながらの技術、サッカーの戦術についての理解力の不足が明らかとなった。しかし、日常的に判断の伴う実践的なトレーニングを反復して実施した実験群において、サッカーの重要な要素である判断力、戦術の理解力、さらには基本技術についても向上が認められ、今回実施したトレーニングの有効性が示唆された。
コメント by 豊川隼可 — 2010/1/22 金曜日 @ 18:29:42
異なる内容の休息が競泳選手の血中乳酸濃度と主観的運動強度の変化に及ぼす影響
○川﨑晃尚、栗田康弘、小森谷勇輝、伊藤秀兵、植松梓、奥野景介(早稲田大学)
競泳のクーリングダウンは血中乳酸の除去のみを目的としたものが多く、選手の主観的運動強度に焦点を当てたものは少ない。そこで本研究は、2種類のクーリングダウンおよび安静状態維持の3種類の休息を設け、高強度運動課題後の血中乳酸濃度(BL)および主観的運動強度(RPE)の変化を比較した。対象は大学水泳部に所属する男子選手23名であった。方法は、高強度運動課題を行った後に50mクロール泳を8回60秒サイクルで1) 35–40秒で泳ぐ群 (Fast: F)、2) 50秒以上かけて泳ぐ群 (Slow: S)、および3) 安静状態維持群 (Control)とし、 ランダムに行った。BL、RPE および心拍数を、運動課題前 (Pre)、運動課題直後 (Post1)、休息後 (Post2)の3回測定した。F、S群はControl群よりも血中乳酸濃度は低かった。心拍数とRPEはS、Control群がF群よりも低かった。これらのことより、非常に低強度の運動をクーリングダウンに組み込むことで血中乳酸除去と主観的な疲労回復を促進させられる可能性が考えられた。
コメント by 川崎晃尚 — 2010/1/22 金曜日 @ 18:46:36
運動強度からみたバスケットボール選手の移動特性に関するゲームパフォーマンス分析
○大場 渉(沖縄大学)、奥田知靖(北海道教育大学)、塩川満久(県立広島大学)、菅 輝(広島国際大学)、沖原 謙(広島大学)
本研究は、運動強度の高いと考えられる61%MAX以上での選手の移動に関する出現状況・位置を明らかにし、バスケットボール選手の移動特性に関するゲームパフォーマンスの分析を目的とした。分析対象の試合は、200X年インターハイ女子準決勝であった。その結果、オフェンス時においては、1)全ポジションにおいてバックコートのファウルラインからフロントコートのファウルラインまでの間に出現している、2)PG・SG・SF・PFはサイドレーンを、Cはミドルレーンを移動している、などが明らかにされた。同様に、ディフェンス時においては、1)PG・SGは他のポジションよりも出現頻度が低い、2)オフェンス時と比較すると移動距離が短い、3)全ポジションがストレートバックであった、などが明らかにされた。以上のことより、選手が61%MAX以上の移動速度が出現した場面は主に攻守の切り替えが行われる「最も重要な第3局面」であるトランジションの局面であり、そこにもチームやポジションに応じた重要な集団戦術が存在することが示唆された。
コメント by 大場 渉 — 2010/1/22 金曜日 @ 18:53:39
100 mおよび200 m自由形における国内外一流選手のレース展開に関する考察
伊藤秀兵、小森谷勇輝、川崎晃尚、栗田康弘、植松梓、奥野景介 (早稲田大学)
100 mおよび200 m自由形は国内一流選手が海外一流選手より最も遅れを取っている競技種目である。レース競技における競技記録には体力や技術だけでなくレース戦略も関与する。そこで、本研究では過去に行われた国内および国際主要大会における100 mおよび200 m自由形のラップタイムを基に国内と海外の一流選手におけるレース展開を比較考察し、その違いを明らかにすることを試みた。 国内一流選手のデータは2004–2007年の日本選手権における決勝レースを対象とし、50 m毎のラップタイムと競技記録の相関係数を算出した。海外一流選手のデータは同時期の国際大会を対象とした先行研究の結果を用いた。相関の強さはCohen’s Scaleによって判定した。国内および海外一流選手の各ラップタイムと競技記録の相関係数が顕著に異なっていたのは、女子100 mおよび男子200 mであった。本研究の結果、国内一流選手は両種目におけるレース戦略を改善することで海外一流選手との競技記録の乖離を小さくする可能性が推察された。
コメント by 伊藤秀兵 — 2010/1/22 金曜日 @ 19:23:19
水平移動を伴う片脚交互連続跳躍運動の特性
○苅山 靖(筑波大学大学院)、尾縣 貢(筑波大学大学院)
パワー発揮能力を向上させるための代表的な手段としてプライオメトリクスが挙げられる。バウンディングとして知られる水平移動を伴う片脚交互連続跳躍運動(水平連続跳躍)はプライオメトリクスの手段として用いられているものの、その特性については明らかにされていない。本研究は、跳躍方向(鉛直または水平方向)および踏切脚(両脚または片脚踏切)の異なる各種跳躍運動における踏切中の下肢キネマティクスおよびキネティクス変量を比較することで、水平連続跳躍の力学的な特性について明らかにすることを目的とした。大学陸上競技選手12名を対象とし、実験試技として1)できるだけ踏切時間を短くかつ高く跳ぶ両脚連続跳躍、2)1)と同じ条件での片脚交互連続跳躍、3)できるだけ踏切時間を短くかつ遠くへ跳ぶ両脚連続跳躍、4)できるだけ遠くへ跳ぶ片脚交互連続跳躍(水平連続跳躍)、の4種類の跳躍運動を用いた。各種跳躍運動における踏切中の地面反力をフォースプレートにより測定し、踏切動作を被検者側方からハイスピードカメラにより撮影した。結果の詳細については、発表当日に報告する。
コメント by 苅山靖 — 2010/1/22 金曜日 @ 19:50:54
バスケットボール指導者の考える理想の指導に関する質的研究
○伊平遼一(早稲田大学大学院)、堀野博幸(早稲田大学)
本研究は日本トップレベルの高等学校バスケットボールチームの指導者に対して1対1の半構造的、深層的、自由回答的インタビューを行い、それによって得られたデータを質的分析法によって分析した。現在の指導、理想と考える指導、そしてその理想が達成されない要因についてそれぞれ明らかにし、そこから日本の育成年代バスケットボール指導の問題点と方向性の手掛かりを導き出すことを目的とした。現在の指導では「選手・チームの意識」「指導者の意識」「育成環境」の三つ、理想と考える指導では「選手に求めること」「指導者が自身に求めること」の二つ、理想が達成されない要因では「不可避な事象」の一つの項目がそれぞれ抽出された。日本トップレベルの高等学校バスケットボールチームの指導者は、国内の勝利を目標としていることと、指導において人間形成を重視している事が示唆された。
コメント by 伊平遼一 — 2010/1/22 金曜日 @ 19:54:26
2007-2008 ラグビーの試験的実施ルール(ELVs)導入によるゲーム様相の変化
○藤森啓介(早稲田大大学院) 堀野博幸(早稲田大学)
本研究では、日本の代表的トーナメント大会である大学選手権、Microsoft Cup、日本選手権を対象に、2008年に導入されたELVs導入前後のゲーム様相の変化を明らかにすることを目的とした。
結果から、すべてのレベルでトライによる得点比率が減少し、ペナルティーゴールでの得点比率が増加した。トライによる得点の減少は、ELVsの趣旨である観客やプレーヤーにとっての楽しみが少なくなったと考えられる。ラグビー憲章に示されたボールの争奪によるラグビーのアイデンティティーという観点から考えると、スクラムからの攻撃率は低下し、スクラムからの1次攻撃ではキックが増え、競技のアイデンティティーを汲んでいないと考えられる。一方で、ゲインライン突破率、新タックルライン突破率が増加していることから、攻撃側が5mのアドバンテージを活かしきれていないことが示唆された。
コメント by 藤森啓介 — 2010/1/22 金曜日 @ 21:29:51
競泳国内ランキング上位選手における主観的努力度と客観的出力との関係
-高強度領域のクロール泳について-
〇鈴木淳也(日本大学)、大庭昌昭(新潟大学)、新谷恵市(日本大学大学院)、野口智博(日本大学)
本研究は、競泳国内ランキング上位選手を対象に主観的努力度と客観的出力に対応関係があるか明らかにすることを目的とした。被験者は、日本選手権や世界大会に出場した経験をもった男子競泳選手10名で、年齢20.9±2.51歳、身長175.3±5.79cm、体重72.4±6.65kg、競技年数14.8±3.61年の集団であった。試技内容は、25mのクロール泳を90%、95%、97.5%、100%と高強度領域の泳速度でランダムに泳いでもらい、自身の感覚のみで泳速度を調節させた。試技毎には、泳いだタイムをフィードバックせず、十分な休憩を挟み実験を行った。その結果、主観的努力度と客観的出力(泳速度)との間に有意な正の相関関係が認められた(r=0.578、p<0.01)。また、各主観的努力度の泳速度を比較したところ、90%と95%の間を除くすべての努力度間において有意な差が認められた。よって、競泳国内ランキング上位選手は、高強度領域においても、主観的な感覚のみで泳速度を調整できる能力があることが示唆された。
コメント by 鈴木淳也 — 2010/1/22 金曜日 @ 21:53:35
こどもの発育発達に伴う投動作の獲得 ポスターセッション希望
〇井上実奈子(東海大学大学院)、山田洋(東海大学体育学部)
本研究では、映像解析からこどもの発育発達に伴う投動作の獲得過程をバイオメカニクス的に明らかにすることを目的とした。長野県の小学生のソフトボール投げ動作を、デジタルビデオカメラを用いて右側方から撮影した。映像解析システム(Fram DIAS4、DKH社製)を用い2次元DLT法により、投距離獲得因子であるボール初速度、投射角、投射高、身体各部の速度を算出した。投距離と各因子間の関係の検討には、ピアソンの積率相関係数を用いた。その結果、投距離とボールの初速度、投射角、投射高との間に有意な相関関係が認められた。特に、投距離とボール初速度において非常に高い正の相関関係が認められたことから、投距離の獲得にはボール初速度が大きく影響していると考えられた。更に、初速度と投動作におけるリリース時右手首水平速度には有意な正の相関関係が認められた。この相関は学年があがるにつれて高くなり、投げ動作の獲得過程を反映していた。
コメント by 井上 実奈子 — 2010/1/22 金曜日 @ 22:21:20
トライアスロン競技における心拍数と血中乳酸濃度からみた運動強度
○森誠護(鈴鹿工業高等専門学校)
本研究では、1)オリンピック・ディスタンス(51.5km、以下O.D)、2)スプリント・ディスタンス(25.75km、以下S.D)の2種目のトライアスロン競技において、エイジグループトライアスロン選手1名を対象に、レース中の心拍数変動とレース後の血中乳酸濃度から運動強度について考察した。その結果、心拍数からみた運動強度は、O.Dでは88.5%HRmax(Swim:90.7%HRmax、Bike:86.6%HRmax、Run:91.1%HRmax)であり、S.Dでは86.1%HRmax(Swim:85.0%HRmax、Bike:85.3%HRMax、Run:88.3%HRmax)であった。また、レース後の血中乳酸濃度はO.Dで5.7mmol、S.Dでは9.2mmolであった。両レースとも1時間以上運動を継続しているが、レース全体を通して高い心拍数を維持しており、レース後の血中乳酸濃度も高くなっていることから、持久系競技スポーツであるトライアスロンにおいても低強度のトレーニングと並行して、高強度でのトレーニングを取り入れる必要があることが示唆された。
コメント by 森誠護 — 2010/1/22 金曜日 @ 23:01:02
トレーニングラダーを用いたステップ動作のリズムに関する研究
○山下大地、山本真史(京都大学大学院)、山田陽介(福岡大学)、進矢正宏、小田伸午(京都大学大学院)
本研究では、トレーニングラダーを用いたステップ動作において、どのようなリズムが生成されるかについて検討した。ラダートレーニングを行った経験がない、もしくはほとんどない大学生・大学院生11名を対象とした。シャッフルステップとよばれるステップ動作(外マス・内マス・内マスの順にステップを繰り返す)をできるだけ速く8マス行わせる試行を10試行×6ブロック、計60試行繰り返した。各足の接地時間からステップ間隔について分析し、1ブロックと6ブロックで比較した。その結果、被験者によりばらつきはあるものの、全被験者平均の各ステップ間隔(外から内、内から内、内から外)はブロック間で有意に減少し、(それぞれ1ブロック目193、207、109ms、6ブロック目154、172、90ms)。各ステップ間隔の比率はブロック間で差はなく、およそ37%、41%、22%であり、内から外のステップ間隔が短縮するという特徴は全被験者でみられた。つまり、決められたステップによる接地位置の制約から、自然と特徴的なリズムが生成されることが示唆された。
コメント by 山下大地 — 2010/1/22 金曜日 @ 23:06:28
体操競技における「両足旋回」のコーチングに関する事例的検討
○佐藤晋也(北翔大学短期大学部) 吉本忠弘(北海道教育大学)
本研究は、あん馬における「両足旋回」の指導に関する問題性を示すために、未習熟者に対する指導実践の事例を発生論的運動学の立場から検討した。あん馬における「両足旋回」の技能には、安定性としての習熟度と、雄大性やスピードといった形態的な習熟度など様々な要素が含まれるが、ジュニア期からの長年に渡るトレーニングの継続によりそれらが平行して形成されていくという見解が一般的である。しかし、長年のトレーニングの継続が叶わない初心者を対象とする場合、どのようにしてより良い両足旋回を覚えさせるかで苦慮する指導者は少なくない。
本実践では、両足旋回に関して特に高い技能を持たない大学生を対象に、近年の上位選手に見られる特徴的な捌きを部分的に模倣させた両足旋回の指導を試みた。発表ではその際に呈示した指導の内容、及び指導後の両足旋回の変化、さらに本事例から得られた指導方法の問題点を示す。
コメント by 佐藤晋也 — 2010/1/23 土曜日 @ 1:39:52
卓球競技におけるスマッシュとドライブ両打法のスピンとスピードに関する研究
○ 鄭 泰應(日本体育大学女子短期大学部)、葛西順一、太田 章、勝亦陽一、馬 佳濛(早稲田大学スポーツ科学部)、
卓球は、2人あるいは4人のプレーヤーがラバー貼りラケットでセルロイド製ボールを打ちあって得点を競う競技である。攻撃打法として主に活用される打法はスマッシュ打法とドライブ打法であり、この両打法は、攻撃戦術を主とするタイプのプレーヤーが全盛の現代卓球において必須の打法であり、両打法の技術レベルが日本および世界大会の成績を左右すると言っても過言ではない。そこで、今回、全日本学生のトッププレーヤーを中心に、両打法のスピンとスピードの測定を行った。ラバーの特性の影響を除外するために、同一のラケットを使用して打球実験を行った。ラケットスイングの速さ、インパクト時の角度、体の使い方等が、これらの数値に少なからぬ影響を与えていることが推察された。
コメント by 鄭 泰應 — 2010/1/25 月曜日 @ 18:31:31
日本トップランナーの800m走パフォーマンスおよび動作における5年間の縦断的変化
○下平芳弘、中川裕介、岩野祐太、矢野恵太(早稲田大学大学院)、田内健二、礒繁雄(早稲田大)
本研究の目的は、日本トップレベルの800m選手1名(S選手)を対象にして、トレーニングでの意識と800m走における動作を縦断的に評価し、トレーニングと走動作との対応関係を明らかにすることであった。S選手のトレーニングの基本コンセプトは、走の経済性を高めるために、下肢で積極的に出力する意識を排除し、体幹部の先行動作によって下肢を受動的に回転させるような動作を身につけることであった。動作は05年から09年に出場した800mレース中の動作を分析した。その結果、05年から08年にかけては、ストライドが減少し、ピッチが著しく増加する動作へと変化し、レースタイムは低下していた。このことは、トレーニングの基本コンセプトを長期間意識した結果、支持期中の積極的なキック動作を行わなくなったことを反映したものと考えられた。また、この事実をもとにして09年は積極的なキック動作を意識したところ、レースタイムが向上する傾向が認められた。本研究の結果は、トレーニングと動作との対応関係を縦断的に分析することの有用性を示すものである。
コメント by admin — 2010/1/27 水曜日 @ 9:02:09
筋力トレーニングと有酸素トレーニングの組合せの違いが,最大挙上重量や体組成の変化に及ぼす影響
○川人将裕 青木唯 新谷恵市 鈴木淳也 野口智博
本研究は, 一般フィットネスクラブ会員19名(男性11名,女性8名,年齢:22歳~50歳)を対象に,トレーナーがよく処方する筋力トレーニングと有酸素トレーニングを,3種類の組み合わせ(A群:筋力トレーニング+有酸素トレーニング,B群:有酸素トレーニング+筋力トレーニング,C群:両者をミックスしたコンバインドトレーニング)に分け,それぞれ8週間に渡って行わせた.そして,それぞれのトレーニングの組み合わせによる効果の違いを,トレーニング期前後の最大挙上重量および体組成の変化を比較し,捉えようと試みた.結果は,A群は,骨格筋量や筋力が有意に増加し,B群は,体脂肪量が有意に減少し,骨格筋量が減少した.C群では,骨格筋量や筋力が有意に増加した.AおよびC群の体脂肪量などの変化は,有意差は認められなかったものの,半数以上の被験者は減少しており,個人差はあるが,体脂肪が減少する可能性を含んでいるとも思えるトレーニングであった.これらの結果から,異なるトレーニングの組み合わせにより,その効果に違いがあるのではないかと考えられた.
コメント by 葛西順一 — 2010/1/27 水曜日 @ 18:51:45
水着の違いによる泳パフォーマンスの違い
○青木唯 川人将裕 新谷恵市 鈴木淳也 野口智博
本研究は,週3回以上定期的にトレーニングを行い,マスターズなどの競技会で上位に入る男子学生水泳愛好者(年齢19.3±1.1歳)を対象に,学生たちが用いているトレーニング用水着(T.S)と,市販されている2種類の低抵抗水着(S社製とY社製,いずれもロングジョンタイプ)を用いて,スタート局面の速度とけのびでの到達距離を比較した.また,クロール,平泳ぎ,背泳ぎ,バタフライの各25m全力泳も行い,その際にデジタルビデオカメラで撮影された映像を再生し,ストローク・レングス(SL),ストロークタイム(ST),泳速度(V)を各水着着用条件間で比較した.その結果,スタート後の速度は両低抵抗水着がTSより有意に速度が高く,その違いは10m地点で平均0.6秒前後の差であった.4泳法のパフォーマンス比較では,クロールを除いて,低抵抗水着条件の方が練習用水着より有意に速く泳げていたが,スタート局面のタイム短縮および,STやSLの短縮による効果と考えられた.これらのことから,男子水泳愛好家が低抵抗水着を用いると,クロール以外の種目は25mのタイムアップができるが,その代償として「大きなストロークでなくなる」可能性が見られた.
コメント by 葛西順一 — 2010/1/27 水曜日 @ 18:52:14
バレーボール競技におけるファーストトランジッション能力の特徴
―高校生男子を対象として―
○新谷恵市(日本大学大学院)、野口智博、吉本俊明(日本大学)
ラリーポイント制で行われるバレーボール競技では、レセプションから始まるファーストサイドアウト能力が高校生レベルでも重要だと明らかにされた。また、サーブ後の相手の攻撃を切り返すファーストトランジッション能力がゲームの勝敗に大きく影響を及ぼすことも現在明らかになっている。そこで本研究は、全国大会出場レベルの高校生男子バレーボール部の全国大会を対象にして、実際に試合中にトランジッションの場面で、それを構成している技術では何が最もトランジッションに貢献していたのか、またその特徴を明らかにすることを目的とした。方法としては、コートの後方と横方向よりカメラを各1台ずつ、全体が映るように撮影範囲を設定した。そして、対象とする全てのゲームを60分の1コマのビデオで収録し、後日再生して抽出と評価を行った。攻撃ポジション別のスパイク決定率はセンターが最も高く、続いてライトが高く、レフトが一番低かった。さらに、攻撃テンポでの比較をし、勝敗間に分けて細かくファーストトラジッションの特徴を明らかにしていく。
コメント by 葛西順一 — 2010/1/27 水曜日 @ 19:27:37
育成年代におけるサッカー選手へのサポートシステムの実態調査
-スペインのプロサッカークラブにおける心理サポートの事例-
○堀野博幸(早稲田大学)、樋口智洋(早稲田大学大学院)
本研究では、スペインのプロサッカークラブにおける育成年代の心理サポートの実態を調査し、若年選手への心理サポートのあり方について検討することを目的とした。
調査の結果、選手に対しては、個別カウンセリング、グループによる教育的コンサルテーションが行われていることが明らかとなった。教育的コンサルテーションでは、多様なプログラムが作成され、クラブスタッフからの要請により必要なプログラムが提供されていた。心理サポートの担当スタッフは、近隣大学との連携により、心理学を専門領域とする研究者を中心に、パートタイムスタッフで構成されていた。
本研究結果から、トップアスリートを育成するプロセスでは、専門性の高いスタッフによる多様かつ柔軟性の高い心理サポートの有効性が示された。
コメント by 堀野博幸 — 2010/1/28 木曜日 @ 3:43:18