宅建の問題集の選び方決め方の、合格者からのアドバイス
宅建の受験勉強がうまくいくかいかないかは、問題集で決まるといってもいいすぎではないですね。
需要がとんでもなく高いこともあって、問題集も数限りなく発行されています。
一般の出版社が出しているものもあれば、いずれかの教育事業者が出しているものもあってバラエティに富んでいます。
宅建の問題集は、テキストと違い時間があれば複数の種類に手を伸ばすのも悪くないでしょう。
とはいえ、最初にメインのものを手に入れて、試験日直前までずっと愛用するほうがいいでしょう。
それをどう選んで決めるのか、書いておきましょう。
解答の解説がわかりやすく、それだけで法体系を理解できるレベルのものを選ぶ
宅建の問題集は解説が命といってもいいでしょう。
それぞれの正解について、「なぜそれが正解で、それ以外が不正解なのか」そこが完全に理解できるようでないといけません。
問題量が十分であるものを選ぶ
最初から、相当の量がある種類を選んだほうが楽です。
少なくても3年ですが、なるべくなら5年かそれ以上はほしいところですね。
古い問題は、古くなるほどあてにならない感じがするかもしれませんが、試験問題がどう変わっていっているのか調べるヒントにもなります。
問題の難しさが明示されているほうが得をする
特に受験勉強の開始の時期は、いきなり難しい問題からやっても理解するのに時間がかかってしまいます。
比較的やさしめの問題がどれなのかわかると、勉強のとっかかりになるというメリットもあるわけです。
宅建の本試験の際の解答時間が「何分くらいなのか」示してあると、とても助かる
受験勉強の最初のうちは、この点はあまり重要ではないかもしれないですね。
ただし、試験対策を本格的に行うべき時期に入ったら、それぞれの問題を解く時間には注意しないといけません。
試験時間はあっという間に流れていきます(ゆっくり考えて正解を出したり、納得いくまで見直しをしたりする時間はないものと覚悟しておくべきです)。
どれくらいの時間で解くべきなのか書いてあると、予行練習をするというメリットが出てくるのです。
合格率の数字を操作するために重要なのは合格基準点
宅建試験の合格率はここ10年間、およそ15~17%台で推移していて、とても難しい試験であることが推測されます。
しかし、この合格率の数字は、何の操作も無く自然に15~17%台になっているわけではないことにお気づきでしょうか?
普通に考えれば分かることなのですが、実際のところは、試験問題や合格基準点を使って、意図的にこの数字に抑えられている、というのが現状のようです。
合格率の数字を操作するために最も重要となってくるのは、合格基準点(合格点)です。
合格点とは、この点数以上の人を合格、以下の人を不合格と分ける重要なポイントであり、この合格点を上下させることで、毎年の合格率を15%前後にキープしているというわけです。
宅建試験の問題は全50問で、1問1点の配点の50点満点です。
そのうち、受験者のほとんどが高得点を取れる問題(極端に簡単な試験問題)が出題された場合は、合格点が挙がる可能性がありますが、この10年の合格点はおおむね30点から35点の間で推移しています。
試験問題を作成している側も、この数字を意識しながら出題しているようですから、今後も同じ傾向が続くと考えられます。
ということは、35点以上を得点できれば、ほぼ合格間違いなし!ということになるわけです。
合格基準点を狙った学習法
ところが、50点満点中の35点というのは、口で言うのは簡単ですが、実際は簡単に得点できる数字ではありません。
宅建のような法律に関する試験の場合、法律を学んだことの無い初心者にとっては、専門用語や独特の言い回しに戸惑ってしまいますし、試験範囲は宅建業法、法令上の制限など多岐に渡っていて、膨大な情報量に圧倒されてしまう人も多いでしょう。
そこで、短期間で効率よく合格するためには、合格基準点である35点ギリギリを狙った学習法が必要となってくるのです。
満点ではなく35点を狙う学習というのは、ただ手を抜けばよいということではなく、試験範囲の中から捨てる項目としっかり覚える項目とは判別し、必要なものだけを確実に頭に入れるという学習法。
当然のことながら、この学習法は過去の出題傾向を熟していなければできないことなので、自分ひとりでの独学ではなかなか難しいのです。
そんな現状を踏まえても、「宅建試験には通信講座の力を借りて挑むべし!」という私の主張はご理解いただけるのではないでしょうか?